【完】クールな君に告白します
「……あのぉ、私に呪いの力なんてないし、本当に誰のことも呪おうとなんかしてないです」
「っ、な、何よいきなり!だ……だから!?陽菜に、何か用?」
「春風さん……私、春風さんを呪おうとしたことなんかありません。誤解を、させてしまったなら、謝ります……」
「……、」
「左足は、大丈夫ですか?」
「な……っ!」
私のせいで左足を怪我してしまったと聞いたけど、それは本当に呪いのせいじゃないことは、その力を持たない私にはよくわかる。
だけど、少なくとも“不気味ちゃん”としてみんなを怯えさせてしまっていた原因を作ったのは、私自身にあるのは紛れもない事実。
「この、黒いノートには……確かにみんなの名前が書いてあります。でも、これは……呪いのリストじゃないです」
鞄から取り出して開いて見せると、春風さん率いる女の子は、案の定ギョッとした顔に包まれていく。