【完】クールな君に告白します
気づけばハートマークをつけた正木さんのページに、華麗な正木さんの似顔絵を書き直してみたりしていた私。
「絵心ないよな、お前」
……うん。
確かに私は決して絵が上手くはなくて……、
「っ、し、椎名くん………?」
「小学生レベル?美化しすぎだろ」
……と。
驚いて、反射的に振り返った私のノートを覗き込む椎名くんとの距離が、あまりにも近くて。
ふわり、と。
触れるように頬を撫でるキャラメル色の髪に、私の心臓は飛び出してしまいそうになった。
「美化……なんかしてないよ……っ、正木さんは、ほんとに綺麗だから」
「ふーん。で、結局……それ眺めてるだけなのか?」
「……っ、」
「いいのかよ、声かけなくて」
「えっ、」