【完】クールな君に告白します
「お母さんっ、やめてよ!またそんなことばかり言って……、」
「何を言ってるの!?アナタが立派な医者になるために、今から身の周りの人間を、私が決めてあげてるんじゃないの!」
「っ、」
「子供の頃から言い聞かせてきたのに、まだわからないの?友達を選ぶ時は、まともな人間を選びなさいって。育ちや教養、ご両親の職業、それに偏差値は大切なことよ!」
正木さんのお母さんはものすごい剣幕で声を張りあげて言いくるめた。
何を言いたいのかはすぐに理解出来た。
私のような人間じゃ、正木さんの友達には相応しくないと、はっきりと伝わったから……。
「大体、こんな偏差値の低い高校に通いたいだなんて、わがままを言ってお父さんを困らせて……!そうでないと医者にはならないだなんて、親に向かってくちごたえするんじゃありません。いい加減、恥を知りなさい!」