【完】クールな君に告白します
「………図書委員の人?」
「えっ?私が、ですか……!?」
「よく図書室に入っていくのを見かけてて……もしかしたら、図書委員なのかなって……、」
私の顔をチラチラ見ながら声を紡ぐ女の子。
「い、いいえ!私は、図書委員ではありません……よく、出入りはしますけど……」
「そう……わたしの勘違いかな。ごめんね……?」
「え、と。もしや……図書室に用があったんですか?」
「うん。絵の画集を借りに行きたくて……」
絵を描くのだろうか?
女の子は躊躇いがちにそう言うと苦笑いを見せた。
ハッーーー!!
もしかして、この可愛らしい女の子は私が図書室の女霊だとか言われているもんだから、怯えているんじゃ。