【完】クールな君に告白します



椎名くんは、曖昧に頷く私の顔をチラッと盗み見ると、再び淡々とした口ぶりで続ける。



「つまり……、」


「っ、はい……」


「巻き込んだみたいで悪かったよ。けど、あそこにお前がいるのが見えたから。だから、お前の告白が終わるまでは練習相手になるし、せめて話し相手にくらいは、オレもなれるし……」


「……、」


「それに、オレ相手に慣れておけば、多少はお前の告白の勝率も上がるかもしれねぇだろ?」


「……、」


「オレが、春風達にああ言ったからには責任とるから……って。お前、聞いてんのかよっ?」



< 39 / 563 >

この作品をシェア

pagetop