【完】クールな君に告白します



体育館の裏……。

そっと足音をたてないように細くなった道を歩く。


こんな寒空の下、練習をしているんだろうか。


前に一度、練習の邪魔をしてしまったんだから、二度は同じことをしないようにと思ってそっと奥を覗いてみる……。



「……っ!!」


「っ、……え?ビックリしたなぁ。どうしたんだよ?月城がここになるんて珍しいね」



体育館裏の角。

バッタリ、と私が顔を出したタイミング。


こちらに引き返そうとして現れた人の聞き慣れた声に、私は弾けたように顔を向けた。



「か、梶先輩………?」


「久しぶり。もしかして、隼人の練習見に来てくれた?」


「え……っ、は、はい……!」



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