【完】クールな君に告白します
あの頃、輪の中からはみ出したくない私は自分の心を守るため、梶先輩を傷つける言葉を吐いた。
……けど。
今の春風さんは、たった一人で、戦っている。
スカートを握る手が震えているのがわかる。
それでも、怖くても、春風さんは弱さに負けたりしない。
「アンタのその可愛い顔、傷つけてやる……って、言っても?」
「な……っ、」
「とりあえず歯食いしばってれば耐えれるでしょ?」
それは、暴力では………!?
慌てた私はいてもたってもいられず、春風さんを目の敵にする先輩達のそばに早足で歩み寄る。
「あのぉ………お取り込み中にすみません……」