【完】クールな君に告白します
「紅葉、オレ……、」
「楓と関わったから、わたし……わたしねーーー」
“呪われちゃったみたい”
「わたしは、楓のことを忘れる。楓も、全部……わたしのこと、忘れてほしいの」
“最後のわがままだよ”……と。
一度だってわがままを言ったことのない君。
それは、最初で最後の君の願いだった。
「楓は……もういらない。わたしには、そんな幼馴染み……いらない、から……」
君の言葉を、オレはどう受け止めたらよかったかすぐにわからなくて。
だけど、この先オレは誰のことも好きにならないだろうと思った。
なってはいけないんだと。
“信じてるよ”
君のために出来ることは。
真っ白なキャンバスに描く未来を、漆黒に染めてしまうのなら。
ーーー1秒でも早く、君のことを、忘れるから。