【完】クールな君に告白します



遡(さかのぼ)ること十数分前。



「……ね、ねぇ!アナタ、椎名くんにどんな呪いをかけたっていうのっ!?」



の、呪い……っ?

登校してきた私の背中に女の子特有の高い声を浴びて振り返れば、春風さん率いる女の子達が数名いた。


……けど。


かなり、離れた場所に立っているのは、なぜでしょうか?


下駄箱の私から三メートル以上は離れてるんじゃないかな……。



「バカげてるってわかってるけど……っ、陽菜の告白がダメで、なんでっ、椎名くんが!不気味ちゃんなんかを好きなんて。呪いにかけられたとしか思えないっ……!!」



< 48 / 563 >

この作品をシェア

pagetop