【完】クールな君に告白します



私は、椎名くんの弱味も握っていないし、呪いも当然かけてませんし、かけられません。


せめて、それだけでも、言わないと。



「私は…………」



マフラーに手をかけて外せば、この季節にはつきものの、静電気がビリビリと音を鳴らして髪の毛が顔にヘタリ……と、貼り付いた。


恐る恐る顔を上げればーーー。



「「ギャッ…………!!!!」」



私は、本当にオバケにでもなったようです……。

幽霊でも見たかのようなみんなの驚愕に溢れる、顔……。



「だ、誰かっ!!霊媒師呼んできてぇぇえええーー!!」


「ただの静電気だろ?」



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