【完】クールな君に告白します
「少しずつ……そうやって公花の良さとか、公花って女の子はこういう子だって、きっと知っていってもらえると思う」
「っ、……ありがとう。ま、舞ちゃん」
「それに公花の頑張りは、こんな屋敷の暗い中じゃなくて、もっとみんなの目に触れるような場所で……ね?」
……と。
綺麗な瞳を緩ませた舞ちゃんは不気味役の段取りが書いてある紙の後ろに隠した、真っ白なままのPR用紙に目を落とした。
「とりあえず、わたし達も自由行動の時間を楽しもうよ?」
「……うん。そうだね」
笑顔で頷いて、二人一緒に立ち上がると空き教室を出た。