【完】クールな君に告白します
さっきよりも鮮明になった視界に「ったく、」と、呆れたみたいな椎名くんの顔がハッキリと映る。
男の子の、手……。
こんな風に触れられたことなんてない。
免疫がなさすぎるせいか、私の心臓は早鐘を打ち付けて、ひたすら目を泳がせる羽目になった。
「オレからしてみれば、毎日懲りもせずオレのことつけ回してる、お前らの方が不気味だよ」
「……っ!」
絶句する女の子達。
それでも、ただ一人、春風さんだけは。