【完】クールな君に告白します
私と同じ空間に三分以上滞在したら呪われる、とか思わないのかな?
「また話しかけてもいい?“月城さん”に……」
「……っ、」
私の、名前を知ってくれている。
……昨日は、椎名くんが、今日は正木さんが。
名前を呼ばれることってこんなに嬉しいことだったんだ。
「月城さん?」
「……怖くないんですか。私の、こと」
「へ……?怖い?もしかして……、不気味ちゃんとか呼ばれてること?」
私が小さく頷けば正木さんは再び笑って答えた。
「わたしは、ああいう女の子達は嫌いだな。わたしが話したいって思ったから声をかけたのよ?」