【完】クールな君に告白します
次第に染まる白い頬は桜のように色づいて、それと同じ色を持った唇を強く結んだ。
ったく、どこのどいつ、だ……。
この月城という女が、ここまで必死になってまで告白したいと思わせる男は。
「謝らなくていいから……」
「……、」
「だから、早くオレに慣れろよな。そうでもしないと、冬休みになっちまうだろ」
「………はい、」
「それからその敬語もやめろよ。オレはお前の先輩になった覚えはないんだけど?」
「わかりました……、あ……っ、」
ハァ……この女とは長期戦ってことだろう。
今度こそ顔を上げた月城の表情を上から見れば、やっぱり分厚い前髪で隠れていた。