【完】クールな君に告白します
・秘密の部屋で待ち合わせ
『……お前を、ヤツには渡したくねぇんだよ』
ハッとした時には、切なそうに言った総長様の力強い腕の中にわたしは閉じ込められていた。
瞼の裏には、あの意地悪な王子の顔が浮かぶのに、わたしはこの腕を振り払うことが出来ない……。
ーーーパタッ!
つ、つ、ついに……禁断の三角関係というやつが、起きている!?
「これは、すごいことに……っ、」
昼休みが終わりを迎えようとしたから、私は正木さんから貸してもらっている恋愛小説を閉じる。