【完】クールな君に告白します
「……最近になって、総長様の方がカッコイイって思っちゃうんだよねぇ」
「実は、私もです……!」
けど、正木さんとはこうして少しずつ話す機会が増えていったことは嬉しくて、私にとっては大きな進歩だった。
先日のことも、“あの椎名 楓が月城さんを連れ去った時は驚いたよ”……と、言っていた正木さんにはドキッとさせられたけど。
クール王子には興味がないのか、特にこれといって理由を聞いてくることはなかったから慌てずに済んだ。
「今度、他にも面白い小説教えるから読んでみてよ?月城さん、冬休みとかどう?」
「ふ、冬休み………いいんですか!?」