【完】クールな君に告白します
ハッーーー!!
つい急いでいて、お手製名簿を持ってきてしまったけれど、みんなの間では黒魔術ノートと恐れられている。
私が握りしめる黒いノートに注がれた視線。
手遅れかもしれないけど、慌てて後ろへ隠そうとすれば。
「隠す必要ないだろ……それ、大事なもんだって言ってたろ」
……と。
驚いた私が弾けるように顔を上げれば、椎名くんに怪訝な顔で返事をされた。
「うん……」
「だったら恥じる必要ないんじゃねぇの。友達作るためだとか言ってたけど、普通に話してただろ、正木と」
「っ、……な、なんで、知って……」
「昼休みに正木と話してるの見たから」
きっと、あの時だーーー。
昼休みにすぐに逸らされた視線……。