キミ専属
家に帰ってきた私は、ずっと開いていなかったケータイを恐る恐る開けた。
…すると、
「!!!」
思った通りだった。
私のケータイには大量の電話とメールの通知が来ていた。
それも送信元は全て翔太さん。
私は50件ほどある翔太さんからのメールを1つ1つ見ていく。
メールの内容は、「梅ちゃん今どこにいるの!?」「戻ってきて」といった私を探している文面や、「本当にごめんね」「許して」といった謝罪文がほとんどだった。
もう翔太さんのマネージャーではなくなった私は返事をしないつもりでメールを見ていたが、いざメールを見ると『これには返事をしないと申し訳ない』と思ってきた。
そこで私は、翔太さんのマネージャーを辞めた事の報告を兼ねてさっき返事ができなかった事の謝罪をメールで送ることにした。
完成したメールがこれ↓
「社長と話をして翔太さんのマネージャーを辞めてきました。短い間でしたが、お世話になりました。それと、先程は返事が出来ず、ご心配をお掛けして申し訳ありません。」
自分で打った文章を見返した私はこう思った。
『私、お堅い文章を打つ天才なのかもしれない』
「ぷっ」
自分が思いついたことを自分で笑いながら、私は送信ボタンを押した。
『そろそろ寝ようかな』
そう思った次の瞬間だった。
プルルルルプルルルル…
突然私のケータイから鳴り響く電話の着信音。
見ると、それは翔太さんからの着信だった。
これはさっきのメールの返事ということなのだろうか。
メールに対して電話で返されるとは思っていなかった私は、電話に出るのをためらった。
だって、今翔太さんの声を聞いたらまた泣いちゃいそうだし…。
が、しかし。
プルルルルプルルルル…
一向に鳴り止まない電話の着信音。
痺れを切らした私は遂に電話に出る。
「もしも…」
「梅ちゃん!?」
私の“もしもし”という言葉を遮る翔太さんの声。
私はやけに勢いのある翔太さんに驚きつつもこう言った。
「はい…梅です」
すると、次に聞こえてきたのは翔太さんの切ない声。
「俺のマネージャー辞めたってほんと?」
ギャップのある翔太さんの声に私の胸はまたドキドキし出す。
そのドキドキを抑えながら私は言った。
「本当です」
「…そっか。辞めちゃったんだ…」
その声は少し震えていた。
それを聞いてズキッとする私の胸。
ドキドキしたりズキッとしたり一体何なんだ私の胸は…。
「………」
「………」
少しの間沈黙が流れた。
しかし、その沈黙は翔太さんの言葉によって破られた。
「梅ちゃんさ、明日の出社時間っていつ?」
私は『なんでそんなこと聞くんだろう』と思いつつ明日の出社時間を答える。
「えっと…9時くらいです」
すると、翔太さんは「そっか、わかった。…おやすみ」と言った。
「…?おやすみなさい」
私は頭にはてなマークを浮かべながらそう言って電話を切った。
…すると、
「!!!」
思った通りだった。
私のケータイには大量の電話とメールの通知が来ていた。
それも送信元は全て翔太さん。
私は50件ほどある翔太さんからのメールを1つ1つ見ていく。
メールの内容は、「梅ちゃん今どこにいるの!?」「戻ってきて」といった私を探している文面や、「本当にごめんね」「許して」といった謝罪文がほとんどだった。
もう翔太さんのマネージャーではなくなった私は返事をしないつもりでメールを見ていたが、いざメールを見ると『これには返事をしないと申し訳ない』と思ってきた。
そこで私は、翔太さんのマネージャーを辞めた事の報告を兼ねてさっき返事ができなかった事の謝罪をメールで送ることにした。
完成したメールがこれ↓
「社長と話をして翔太さんのマネージャーを辞めてきました。短い間でしたが、お世話になりました。それと、先程は返事が出来ず、ご心配をお掛けして申し訳ありません。」
自分で打った文章を見返した私はこう思った。
『私、お堅い文章を打つ天才なのかもしれない』
「ぷっ」
自分が思いついたことを自分で笑いながら、私は送信ボタンを押した。
『そろそろ寝ようかな』
そう思った次の瞬間だった。
プルルルルプルルルル…
突然私のケータイから鳴り響く電話の着信音。
見ると、それは翔太さんからの着信だった。
これはさっきのメールの返事ということなのだろうか。
メールに対して電話で返されるとは思っていなかった私は、電話に出るのをためらった。
だって、今翔太さんの声を聞いたらまた泣いちゃいそうだし…。
が、しかし。
プルルルルプルルルル…
一向に鳴り止まない電話の着信音。
痺れを切らした私は遂に電話に出る。
「もしも…」
「梅ちゃん!?」
私の“もしもし”という言葉を遮る翔太さんの声。
私はやけに勢いのある翔太さんに驚きつつもこう言った。
「はい…梅です」
すると、次に聞こえてきたのは翔太さんの切ない声。
「俺のマネージャー辞めたってほんと?」
ギャップのある翔太さんの声に私の胸はまたドキドキし出す。
そのドキドキを抑えながら私は言った。
「本当です」
「…そっか。辞めちゃったんだ…」
その声は少し震えていた。
それを聞いてズキッとする私の胸。
ドキドキしたりズキッとしたり一体何なんだ私の胸は…。
「………」
「………」
少しの間沈黙が流れた。
しかし、その沈黙は翔太さんの言葉によって破られた。
「梅ちゃんさ、明日の出社時間っていつ?」
私は『なんでそんなこと聞くんだろう』と思いつつ明日の出社時間を答える。
「えっと…9時くらいです」
すると、翔太さんは「そっか、わかった。…おやすみ」と言った。
「…?おやすみなさい」
私は頭にはてなマークを浮かべながらそう言って電話を切った。