太陽が沈むまで
昨日お父さんは言った

「お前なんかと結婚しなきゃ良かった」

「離婚する」


そう言ったんだ

お母さんはその時どんな顔をしていたんだろう

悲しかっただろうね

お父さんだって悲しかったよね

私には何も言え無い
お父さんが考えて決めた事だもん

選択はお父さんかお母さんか…

私はお母さんが好き
だからお母さんに着いて行きたい

でも、お母さんに着いて行くには転校しなくちゃいけなかった

今の平凡な暮らし…
ちょっと変えてみたかった

私は決めた
お母さんに着いて行く

その日はお風呂に入り寝る事にした



プルルルル━

朝電話の音で目を覚ました

「はい…」

「おはよっ!今日から行くよ!」

花奈の元気な声で少し安心した

「うん!元気になって良かった!ありがとうっ!じゃね」

そう言って電話を切った



そしていつもの様に支度を済ませ家を出た
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