君がスキだから
出会い。

出会いは…そう、
あの時だった。
高校1年の入学式。

高校の入学式の日私は、必死だった。
ハブられないように、皆んなに好かれるように…



けど、結果は失敗だった。
皆と話すことはできたし、皆と仲良くなることができて…
けれどいつも一緒にいる人たち、つまりイツメンができなかったのだ。

お弁当なんかは他のクラスにいる同じ中学の女子と食べて、1週間ほど過ごした。

さすがにこのままではダメだと思っていたそんな時だった。

「ねぇ、天谷さん…だよね?」

突然の声掛けに驚きを隠せなかった私は

「えぁっ?!う、うんそうだけど…えっとぉ、園田…くん?」

「え?覚えててくれたの?俺の名前!嬉しいな!ありがとう!」

「いや、クラスメイトだし…普通じゃない?」

「普通なのかなぁ?うーん…考えてもわかんないや!とにかく!嬉しいからいいの!」

「あ、あのぉ…園田くん私に何か用?」


いつもなら明るく返せるけど、今は精神状態あれだし、いきなりすぎてすごくぎこちなくなってる…


「あ、そうそう!ごめんねー。俺ね、図書委員会入りたいんだけどさ…よかったら天谷さんどうかなって」

「え、まってまって!なんで私?!…、園田くん人気者だから図書委員会皆入りたいんじゃない?」

「俺、天谷さんがいいな。天谷さん誰とでも喋れるでしょ?優しいし。ダメ…かな?」


「いいけど…」


「ほんとに?!ありがとう!!」


彼は子犬みたいになっていた。
えー…こんなことって…
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