幼なじみが冷たい理由。


今までにはない緊張感。

祐希は向こうを向いて、ネクタイを締めている。
中学とは違う制服に身を包んだ後ろ姿。それだけでなんだかかっこよかった。


「おはよ茜。茜んとこも今日から入学式?あ、一貫だから入学式もないか。」

まだ後ろを向いている祐希。

「ううん。入学式あるの。」

「え?」

私の言葉に不思議そうに振り返った。


「…え?」

「じゃじゃーん!」

「な、なんで。」

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