幼なじみが冷たい理由。
「なーに入学式からため息ついてんだよ。」
いきなり背中をドンっと押された。
声を聞くだけでわかってしまう。
「いてーよ康太(こうた)。」
康太は中学からの友達。
1番仲がいい。
「もうさー、お前と高校一緒とかさ、俺の女の子の取り分減るじゃんー。」
少しチャラく、女関係が雑なのが残念なところ。
でもモテる。
「知らねーし。」
「あ、でも光の宮の子は狙わないでね。」
語尾にハートマークをつける康太。
光の宮と聞いて少し反応してしまう。
「なんか今年から光の宮女学院の子たちも入学してんだって!でもなんかわかるよなぁ。どの子が光の宮出身か。清楚っつーか…可愛いっていうかさ?」
結局は可愛いと言いたいんだろう。
康太のたらし具合には呆れる。