幼なじみが冷たい理由。


「なーに入学式からため息ついてんだよ。」

いきなり背中をドンっと押された。
声を聞くだけでわかってしまう。


「いてーよ康太(こうた)。」

康太は中学からの友達。
1番仲がいい。


「もうさー、お前と高校一緒とかさ、俺の女の子の取り分減るじゃんー。」

少しチャラく、女関係が雑なのが残念なところ。
でもモテる。

「知らねーし。」

「あ、でも光の宮の子は狙わないでね。」

語尾にハートマークをつける康太。

光の宮と聞いて少し反応してしまう。


「なんか今年から光の宮女学院の子たちも入学してんだって!でもなんかわかるよなぁ。どの子が光の宮出身か。清楚っつーか…可愛いっていうかさ?」

結局は可愛いと言いたいんだろう。
康太のたらし具合には呆れる。




< 50 / 61 >

この作品をシェア

pagetop