聖なる夜に…
美亜は、隣の家に2番目の子として生まれた。
誕生日はクリスマス。
予定日だった俺ではなく、美亜がクリスマスに産声をあげた。
物心つく前から、俺と美亜は一緒。
すっかり俺になついてしまった美亜。
“聖ちゃん”と呼んでは、俺に引っ付きまわってくる。
「美亜、何?」
「んー、別にー。聖ちゃんといたかっただけー」
美亜は笑いながら俺を見上げる。
美亜はいつもこうだ。
用もないのに俺を呼び止める。
“俺といたかった”なんてくだらない理由で、
いつも俺の隣にいたがるんだ。