聖なる夜に…



あいた距離が、美亜への接し方を分からなくさせた。

俺、どんな風に美亜と話してた?



“幼なじみ”

今の俺たちは、それですらないのかもしれない。


ただのクラスメイト。

そう呼んだ方が、いいのかもしれない。



「そういえばもうすぐ、クリスマスだよなあー」



突然、カズが呟いた。


―クリスマス。


俺が生まれるはずだった日で、美亜が生まれた日。

毎年クリスマスは、美亜の家でパーティーだ。

クリスマスと美亜の誕生日と、

少し早い俺の誕生日を祝うパーティー。




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