15歳の親
「産むって…おばさんは許してるのか?」
当然、堕ろすのだろうと思っていたんだろう。
それがものすごく悲しくて辛かった。
「もう、中絶期間過ぎてて堕ろせないって言われたの」
裕太には、期待しない、出来ないって分かった。
私がお母さんになるんだ、私がしっかりしないと。
お腹にいるであろう小さな命に誓った。
「そうか…。オレの子供…」
裕太は、うついたまま何度か小さく呟いた。
私は、もう泣かなかった、泣けなかった。
私しか守ってあげられないんだから。
「裕太、今日は帰って…もういい」
「え?」
「裕太は、いらない。子供には、私がいるから」
「は?オレも育てるからっ、疑ってゴメンっ!」
「……本当にいらない。帰ってください、上田くん」
私は、初めて出会ったときのように名字で呼んだ。
裕太の事は、間違いなく好きだった。
でも、たった今、嫌いになってしまった。
裕太が望んでいたのは、普通の恋愛だったから。
部屋から…家の玄関から裕太を追い出した。
玄関先で裕太が何かを叫んでいた。
私は、聞こえないように耳を閉じた。
当然、堕ろすのだろうと思っていたんだろう。
それがものすごく悲しくて辛かった。
「もう、中絶期間過ぎてて堕ろせないって言われたの」
裕太には、期待しない、出来ないって分かった。
私がお母さんになるんだ、私がしっかりしないと。
お腹にいるであろう小さな命に誓った。
「そうか…。オレの子供…」
裕太は、うついたまま何度か小さく呟いた。
私は、もう泣かなかった、泣けなかった。
私しか守ってあげられないんだから。
「裕太、今日は帰って…もういい」
「え?」
「裕太は、いらない。子供には、私がいるから」
「は?オレも育てるからっ、疑ってゴメンっ!」
「……本当にいらない。帰ってください、上田くん」
私は、初めて出会ったときのように名字で呼んだ。
裕太の事は、間違いなく好きだった。
でも、たった今、嫌いになってしまった。
裕太が望んでいたのは、普通の恋愛だったから。
部屋から…家の玄関から裕太を追い出した。
玄関先で裕太が何かを叫んでいた。
私は、聞こえないように耳を閉じた。