15歳の親
15歳 冬 思い出
すぐに帝王切開をするのかと緊張していた。
生まれて一度も手術をしたことがない。
それに、するなんて思っていなかった。
落ち着きたいけど、落ち着けずベッドにいた。
「葉月ちゃん、体の方はどうかしら?」
お母さんとは違う、優しい声がした。
ぱっ、と顔を上げて声の主を見る。
お母さんの2歳年下の妹、弥生おばさんである。
弥生おばさんは、18歳で子供を授かった。
周囲の人は、大反対していたけれど産んだ。
私が産まれる4年前のことだった。
蓮兄は、いつも言っていたっけ…。
『俺は、母さんや父さんには、愛されてた。でも、じいちゃんやばあちゃんに愛されてないんだ。』
悲しそうに笑って私を撫でていた。
私は、おじいちゃんやおばあちゃんに愛されてた。
好きなものは、何でも買ってもらっていた。
いっぱい頭を撫でてもらって抱きしめてもらった。
でも、蓮兄は、何もしてもってなかった。
頭を撫でてもらう事さえなかったのだ。
弥生おばさんは、おばあちゃんの家に行く事はない。
蓮兄と私が比べられてしまうのが嫌だったから。
でも、おばあちゃんのいない私の家には来てくれてた。
弥生おばさんは、私と蓮兄を分け隔てなく愛してくれる。
お母さんも蓮兄と私でひいきは絶対にしなかった。
だから、おばさんは、蓮兄と会いに来てくれてた。
生まれて一度も手術をしたことがない。
それに、するなんて思っていなかった。
落ち着きたいけど、落ち着けずベッドにいた。
「葉月ちゃん、体の方はどうかしら?」
お母さんとは違う、優しい声がした。
ぱっ、と顔を上げて声の主を見る。
お母さんの2歳年下の妹、弥生おばさんである。
弥生おばさんは、18歳で子供を授かった。
周囲の人は、大反対していたけれど産んだ。
私が産まれる4年前のことだった。
蓮兄は、いつも言っていたっけ…。
『俺は、母さんや父さんには、愛されてた。でも、じいちゃんやばあちゃんに愛されてないんだ。』
悲しそうに笑って私を撫でていた。
私は、おじいちゃんやおばあちゃんに愛されてた。
好きなものは、何でも買ってもらっていた。
いっぱい頭を撫でてもらって抱きしめてもらった。
でも、蓮兄は、何もしてもってなかった。
頭を撫でてもらう事さえなかったのだ。
弥生おばさんは、おばあちゃんの家に行く事はない。
蓮兄と私が比べられてしまうのが嫌だったから。
でも、おばあちゃんのいない私の家には来てくれてた。
弥生おばさんは、私と蓮兄を分け隔てなく愛してくれる。
お母さんも蓮兄と私でひいきは絶対にしなかった。
だから、おばさんは、蓮兄と会いに来てくれてた。