花ちゃんは今日も頼くんの言いなり
"ダメだっつったら、どーすんの?"
えっと、何がダメなんだっけ?
……確か本当に涼くんのこと好きだよなって言われて……好きだよ、ダメなの?って私が聞いた。
それに対する頼くんの返事が……コレか。
つまり、私が涼くんを好きなことを、頼くんがダメって言ったらどうするの?って事だよね。
「…………えっと、」
『フッ、なげぇ沈黙』
「だ、って……ダメな理由が分からないよ」
私が涼くんを好きであることを、頼くんがよく思わない理由が、私には何一つ見つからない。
『だから言ったじゃん。考えろって。朝から晩まで俺の言葉を思い出して……考えて悩んで、自分で答え見つけろ』
「……頼くんって、意地悪だよ」
『知ってる』
「ひねくれてるし」
『よく言われる』
「犬系男子の仮面を被った猫系男子だし、詐欺!」
『花はドンクサイ系女子だよな』
「よ、頼くん私のことバカにしてるでしょ!」
『フッ……学校まで気をつけて来いよ。じゃ』
「あ、ちょ!まっ」
───ツーツーツー
哀しい機械音が鳴り響く。