花ちゃんは今日も頼くんの言いなり


***

お風呂上がり。

お気に入りのパジャマに包まれて、ベッドの上で一人、スマホを片手にメッセージを打つ。


【放課後、涼くんに髪のこと褒めてもらえたよ。可愛いって言ってくれた(*^_^*)これも頼くんのおかげだね!ありがとう】


───送信。


ふと時計を見れば23時を少し過ぎたところだった。

本当はもっと早く報告したかったけど、あれよあれよとこんな時間になっちゃったよ。

頼くん起きてるかな?
遅くに迷惑だったかな〜……。


なんて思いながら、ベッドにゴロンと横になる。
頼くん、なんて言うだろう。

『良かったな』とか?
それとも、素直じゃない頼くんの事だから『別に』とか言うかな?


───ピロンッ


「あ、」


寝ているかもしれないなんて思っていたけれど、思いのほか即レスの頼くんに、思わず頬がほころぶ。

って……なんで私、頼くんからのメッセージに嬉しくなってるんだろ。
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