花ちゃんは今日も頼くんの言いなり
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お風呂上がり。
お気に入りのパジャマに包まれて、ベッドの上で一人、スマホを片手にメッセージを打つ。
【放課後、涼くんに髪のこと褒めてもらえたよ。可愛いって言ってくれた(*^_^*)これも頼くんのおかげだね!ありがとう】
───送信。
ふと時計を見れば23時を少し過ぎたところだった。
本当はもっと早く報告したかったけど、あれよあれよとこんな時間になっちゃったよ。
頼くん起きてるかな?
遅くに迷惑だったかな〜……。
なんて思いながら、ベッドにゴロンと横になる。
頼くん、なんて言うだろう。
『良かったな』とか?
それとも、素直じゃない頼くんの事だから『別に』とか言うかな?
───ピロンッ
「あ、」
寝ているかもしれないなんて思っていたけれど、思いのほか即レスの頼くんに、思わず頬がほころぶ。
って……なんで私、頼くんからのメッセージに嬉しくなってるんだろ。