花ちゃんは今日も頼くんの言いなり
ディスプレイに表示されたメッセージに目を落とせば、
【天然に振り回されるべからず。
涼の言動、行動、とにかく全部真に受けんな】
そこには、予想していたものとは全くかけ離れた頼くんの言葉が並んでいた……。
「真に受けるな……か。頼くん、手厳しいよぉ」
再び布団に顔を埋めて項垂れる。
天然に振り回されるべからず……って、言われても、涼くんの天然は筋金入りだよ?
いとも簡単に私の心をドキドキ乱して、キラースマイルぶち込んでくるんだよ!?
それなのに、振り回されず、真に受けないなんて……どこの修行僧だよって。
【努力いたしまする……】
そんな自信のない返信を頼くんに送り付けて、ベッドの上で仰向けになった私は、「ふぅ〜〜〜」と息を長く吐く。
深呼吸とも違うけど、心做しかこれがまた落ち着くんだ。
それにしても……、涼くんに振り回されないためには、どうすればいいんだろう。