ぬくもり
懺悔
「本当に、ご迷惑をおかけしました。」
少しだけ落ち着いた私は、帰りの車の中で岡崎さんに頭を下げる。
「いやぁー、でも本当に2針くらいで済んで良かったです。
あっ、良かったなんて…すいません。」
岡崎さんは慌てて謝る。
「まま?いたい、たい?」
もう血が乾いて固まってしまっている中指を指して優が聞いた。
「痛くないよ。
大丈夫だよ。
優の方が痛かったでしょ?
ごめんね。
優、ごめんね。」
こんな私を気遣い続ける我が子の健気さに、止まっていた筈の涙がまた溢れ出す。
優が転んだ時によくしてあげる『痛いの痛いの飛んで行け』を真似して、優が小さな手で、私の中指をさすりながら飛んで行けをしてくれる。
「いつまでも、ママが泣いてると優ちゃんも泣いてしまいますよ。」
さっき医者に言われたのと同じ事を、岡崎さんも優しい口調で言った。
優に目線を落とすと、私の中指を撫でながら目にいっぱいの涙を溜めている。
少しだけ落ち着いた私は、帰りの車の中で岡崎さんに頭を下げる。
「いやぁー、でも本当に2針くらいで済んで良かったです。
あっ、良かったなんて…すいません。」
岡崎さんは慌てて謝る。
「まま?いたい、たい?」
もう血が乾いて固まってしまっている中指を指して優が聞いた。
「痛くないよ。
大丈夫だよ。
優の方が痛かったでしょ?
ごめんね。
優、ごめんね。」
こんな私を気遣い続ける我が子の健気さに、止まっていた筈の涙がまた溢れ出す。
優が転んだ時によくしてあげる『痛いの痛いの飛んで行け』を真似して、優が小さな手で、私の中指をさすりながら飛んで行けをしてくれる。
「いつまでも、ママが泣いてると優ちゃんも泣いてしまいますよ。」
さっき医者に言われたのと同じ事を、岡崎さんも優しい口調で言った。
優に目線を落とすと、私の中指を撫でながら目にいっぱいの涙を溜めている。