ぬくもり
「多分…離婚する事になると思う。」


彼女の幸せそうな顔を一気に影が差した。



「あたしのせいだね…」


幸代がうなだれる。


「ほーら!
そう言うだろぉ。
だから、言いたくなかったんだって。

お前のせいじゃないよ。

前から、上手くいってなかったんだから。

だから、絶対に気にすんなよ。」



その後も、うだうだ言い続ける幸代を促し、駅前で彼女と別れる。



「司、本当にごめんね。」


「まーだ言ってんのかぁ!
もう気にすんなって!
絶対に幸せになれよ。」



幸代との2度目の別れ。



以前のような切ない別れとは全く違い、彼女の幸せを願っていた。




幸代も、美沙も、前に進もうとしているんだ。



俺も前に進む時がきたのかもしれない…。

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