ぬくもり
「優ね、今みたいに寝てる時に、突然泣きながら起きるの。」


罪の意識で司の顔を見てられなくなり、私は俯いた。


「まだ夜泣きが抜けないだけだろ。」


私は俯いたまま首を振る。



「きっと、私が優を虐待していた頃を夢に見ちゃうんだと思う。

優、今みたいに泣きながら私に謝るの。」



司は、そっと私を抱き寄せてくれた。


私がいつも優にしているように、背中をさすってくれる。



「大丈夫。
優もいつか必ず忘れるよ。

怯えずに眠れるようになるから。

もう苦しまないでいいから。
大丈夫だから…。」



司は、私の涙がとまるまでずっと、私の事を抱きしめてくれていた。




そんな司の胸の中が心地よくて、私はいつまでも司の胸に顔を埋めていた。

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