ぬくもり
エピローグ
私の犯した罪は一生消えない。



まだ小さな赤ちゃんだったあなたを虐待し続けた。



小さなあなたは抵抗する事もできず、泣き叫ぶだけだった。


白く艶やかなあなたの肌が真っ赤に染まっていく。



あなたを殴った後は、必ず後悔して泣き続けた。


あなたの赤く染まった肌を見ながら…



自分の弱さを娘にぶつけた愚かな親だった。



あなたは、そんな私なんかに愛を求め続けた。



まま、おこらないで

まま、たたかないで

こわい、こわいよぉ



まだ話す事もできないあなたは、心の中で何度も何度も、悲鳴をあげていたよね。




ままにあいされたい…


ただそれだけの当たり前の事なのに、当たり前の愛情すら与えてあげる事ができなかった。



それでもあなたは、私に愛情を求め続けていたね。




あなたの私を求める愛情で、私は生まれ変われたよ。



私の犯した罪は絶対に忘れない。



あなたを虐待してしまった罪は、永遠に消せない。


私は一生背負っていく。



でも、あなたの傷跡は私の愛情で、拭い去っていくからね。



苦しめてごめんね。



優、私はあなたのママになっていいですか?


優、私はあなたのママになれました?




優、あなたのママにさせてくれて…ありがとう。

< 201 / 202 >

この作品をシェア

pagetop