ぬくもり
優はどんどんいろんな言葉を覚えて、日増しに活発になっていった。



ほんの少し前までは、何の感情もなく、部屋の隅っこでうつむいてた優は、いつの間にかいなくなっていた。



でも、たまに襲われる私の異常な苛立ちに優を怯えさせる事があった。



そんな時、優は何度も『めんね、まま、めーんね』目にたくさんの涙を溜めながら、今にも泣き出しそうな悲しい顔で繰り返す。



両手を私の方に突き出しながら、自分の身を守ろうとするポーズ。



そんな優の姿を見てハッとさせられる。


優を叩こうとした訳でもなく、大きな声をだした訳でもないけど、優は私の機嫌に異常な程に敏感で、そんな風にしてしまったのは私。



優の虐待の恐怖は、拭い去る事はできない。



優の心に酷い傷跡を残してしまったんだよね。

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