ぬくもり
あんなに物静かだった優は、意外にやんちゃな好奇心いっぱいの女の子に成長していた。


家ではお気に入りの幼児番組や、歌番組を見ては曲に合わせて楽しそうに踊る。


外では、蟻や蝶などの虫を見つけては、キャーキャーはしゃいだ。


犬を散歩させてる人がいれば『かぁいー』と近づいて行き、小さな子犬だろうと、ゴールデンなどの大きな犬にまで、何の躊躇もせずに近づいていき、ニコニコしながら撫でている。

見ている私の方がドキドキさせられてしまう。



スーパーでもチョロチョロする優に、ショッピングカートは欠かせない。



きっと以前の私なら、そんな優の姿に一回一回イライラさせられただろう。



でも今の私は、そんな優にハラハラ、ドキドキさせられながらも、優の輝くような笑顔が愛おしくてしょうがない程になっていた。



私は1日1日を重ねていくうちに、少しずつだけど、自分に自信が持てるようになってきていた。


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