田舎に行こう

旅行へ

それぞれいろんな思いを抱えて
この旅行に参加する形になった。

当日は、いい天気で
奈津はうれしくなった。

あまり色んなことを考えず
楽しもうと・・・奈津はそう考えていた。

駅までは母親が車で送ってくれると
言うので、そうしてもらうことにした。

隆史に伝えようかと思ったが
なんだか毎回、迎えにきてもらえると
自惚れてるように思ったので
わざわざ言わずに母親の車で駅に向かった。

車の中で久々にゆっくりと
母親と話をした。

「奈津、学校楽しそうね」
前を向いたまま微笑んで
母親が言った。

「うん、超楽しいよ・・」
奈津は答えた。

「それでね、そろそろ奈津も
 落ち着いてきたことだし・・・」
母親がそこで言葉を区切った。
奈津はなんのことを言われるのかは
わかっていた。
おそらく・・・

「彼に会って欲しいのよねぇ~」
母親は少し照れながらそう、続けた。

『やっぱり』
奈津の予想は当たっていた。





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