田舎に行こう

弘美

結局、弘美は旅行の中では
隆史と2人になることができず
自分の思いを伝えることが
できずに、家へと帰ってきていた。

駅でみんなと別れ家に帰る途中、
隆史が奈津の荷物を自転車へ
つんで奈津を送ると言っていた。

2人の後姿を見送りながら
もぅ無理なのかもしれないと
そんな予感がしていた。

隆史と弘美はほんとに小さい頃、
まだ幼稚園にも上がっていないころから
お互いの親が仲がよかったことで
ずっと一緒に過ごしてきた。

お互いの家にも何度も
行き来をして、ずっと
仲良くしてきた。

このままいけば、いつか私達は
結ばれる・・
そう信じていた。

それなのにどうしてこうなって
しまったのか・・

元々、私1人の思いこみだったのか。

弘美は部屋の天井を
眺めながらそう、考えていた。
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