あなたと恋に落ちた場合。

「…俺は、陽葵にかっこいいって言ってもらいたかったんだよ。」

「え?」

目をパチパチとしたたかせる陽葵。

「…陽葵は俺のこと好きだって言ってくれるけど、かっこいいって言ってくれねえじゃん、」

ただでさえ、陽葵の周りには男しかいないっていうのに。

その男達はみんなハイレベルで陽葵に好意を寄せているときた。

「…不安だったんだ、」

情けなくて、頭がどんどん下がっていく。

…こんな弱いとこ、見られたくなかった。

そう思って、息をつこうとした時、

「もう!ばか!!!!!」





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