あなたと恋に落ちた場合。

ぎゅーっと抱きしめる腕に更に力を加える。

「…痛いです、希センセー」

「…うるせえ、今は先生じゃねーし。」

ひけらかすことはしねえけど、今はただのお前の彼氏だろ、

痛がる陽葵に腕の力を弱める。

「ふふ、希くんっ、」

「…なんだよ」

俺の腕の中にいる陽葵の声はなんだか少し嬉しそうで。

…あー、なんか言いたいこと分かる、

その俺の予想は見事にあたり、


「もしかして、ヤキモチ?」

そう言った陽葵の声はやっぱり嬉しそうだ。




< 262 / 271 >

この作品をシェア

pagetop