あなたと恋に落ちた場合。
まあ最初から見せる気なんてさらさらねーけど。
遠くなる声に、耳を傾けつつそんなことを思う。
「希くんのばかっ!…見られたらはずかしいじゃん、「鍵、かけてるし」…え?」
ぽかん、とする陽葵に舌を出す。
「っ〜!!!もう信じらんない!希くんのばか!」
ぐいっと俺の胸を押し返そうとするけど、そんな抵抗はムダだ。
「そんな抵抗したって、無駄。」
「っ!もうっ!」
にやっと笑うと諦めたのか、俺の胸に顔を埋める陽葵。