あなたと恋に落ちた場合。
「何か嫌なことがあったのか?」
陽葵の目をじっと見つめる。
「…そうっ、」
「ん?」
瞬間、揺れる彼女の目。
「…あのね、今日で付き合って半年なの、」
「ああ、そうだな。」
普段は記念日だの何だの、覚えられねえ俺だが、しっかり覚えている。
「えっ、蒼覚えてたの!?」
「ああ」
当たり前だろう、
「お前とのことで、忘れることなんてねえよ。」
目の前の愛しい彼女の頭を撫でる。