向日葵の天秤が傾く時
ズィーベン経過はアハトで交差しノインにて把握
「ね、その後どうなったの?」
「寒紺から連絡はあったんですか?」
「さん、は付けなさい贔瀞さん。気持ちは分かるけど。」
数週間経って卿焼が出社すると、気になっていたのか瞠屡も学未も樺堀も矢継ぎ早に聞いてきた。
「いまだに連絡ありませんよ。やる気があるのか無いのか、分かりません。」
事を荒立てたく無い巫莵の気持ちを考えると、強気に出れず卿焼はもどかしい。
「もしくは、こっちの出方を窺ってるとかね。」
「窺われてもな。示談を進める気無いだろ。」
鮖と節も頭を悩ませる。
「篁さん、あれから衢肖さんと行き帰り一緒みたいですね。」
「……うるさい。大体お前が原因だろうが。何か考えろ。」
茶化すような驛に一瞬照れるが、卿焼はすぐさま思い直し叱責する。
「俺にどうしろっていうんですかー。言い掛かりもいいとこなのに。これだけ連絡無いってことは、向こうも無理だと思ったんじゃないですかね?」
「そうだといいんだがね。」
「所長、衢肖さんお帰りなさい。」
「ただいまです。」
口をヘの字に曲げた驛による都合のいい解釈を、薔次は願わずにはいられない。
「寒紺から連絡はあったんですか?」
「さん、は付けなさい贔瀞さん。気持ちは分かるけど。」
数週間経って卿焼が出社すると、気になっていたのか瞠屡も学未も樺堀も矢継ぎ早に聞いてきた。
「いまだに連絡ありませんよ。やる気があるのか無いのか、分かりません。」
事を荒立てたく無い巫莵の気持ちを考えると、強気に出れず卿焼はもどかしい。
「もしくは、こっちの出方を窺ってるとかね。」
「窺われてもな。示談を進める気無いだろ。」
鮖と節も頭を悩ませる。
「篁さん、あれから衢肖さんと行き帰り一緒みたいですね。」
「……うるさい。大体お前が原因だろうが。何か考えろ。」
茶化すような驛に一瞬照れるが、卿焼はすぐさま思い直し叱責する。
「俺にどうしろっていうんですかー。言い掛かりもいいとこなのに。これだけ連絡無いってことは、向こうも無理だと思ったんじゃないですかね?」
「そうだといいんだがね。」
「所長、衢肖さんお帰りなさい。」
「ただいまです。」
口をヘの字に曲げた驛による都合のいい解釈を、薔次は願わずにはいられない。