Your letter ~君からもらった宝物~
「直人、いるか?」
「はいっ!」
いきなり呼ばれて振り返った。
「あれ、兄貴たち。一緒にいるなんて珍しい。瑠人兄久しぶり。」
岬人兄と一緒にいるのは俺のもう1人の兄貴で長男の西里 瑠人-ニシザト・リュウト-、外科部長をしている。
「久しぶりだな。直人、来週の金曜空いてるか?」
「俺はいつでも空いてるよ。」
何せ研修医の身ですから。
「よかったよ。俺、結婚しようと思ってさ、彼女を父さんたちに紹介するんだ。」
「おめでとう」
久々に会った兄貴だけど、幸せそうな顔をしていた。海実がいたら、俺もあぁだったのかなって思って少し悲しくなった。
「それと今日、空いてるか?」
「もちろん。」
予定はあった方が断れることもあるしありがたい。
「岬人と直人には先に紹介する。」
「りょーかい」