Your letter ~君からもらった宝物~
「子供は病院嫌いが多いから、注射とかは気をそらすとよかったりする」
時と場合によるけど、と力耶先生は続けた。
「子供を診ることは小児科じゃなくてもあるから覚えとけ」
「はい」
確かにそうかもしれない。
いいこと教わった。
〜〜♪♪♪
「ちょっとすいません」
突然の電話に力耶先生に断りを入れてから電話に出る。
『今すぐ彩葉ちゃんに連絡入れろ!』
「は?」
電話に出た途端に岬人兄の大声が聞こえた。
『雫くんが熱性痙攣で救急搬送されてくる!』
電話の向こうからは先生たちの慌ただしい声が聞こえてくる。
『講義は終わってるはずだから!』
「分かった。連絡入れる」
頼むな!と言って電話を切られた。