Your letter ~君からもらった宝物~
治療室を出るとすぐに彩葉ちゃんが目に入った。
「直人先輩っ!雫はっ!?」
「今処置し終わってこれからICUに入れるよ」
「よかった…」
「危ないっ!…大丈夫?」
安心したのか彩葉ちゃんは床に座り込みそうになって、俺は慌てて彩葉ちゃんを支えた。
「すいません…」
「直人、あ、彩葉ちゃん。忙しいとこ悪いね。」
治療室から出てきた石井さん。
「いえ。雫がご迷惑をおかけしました。」
「いやいや。疲れが出たかな?」
「最近夜中まで勉強してるんです。
早く寝なって言うんですけど…」
いくら退院したとはいえ、完治したわけではない。
またちょっと入院だろうな…