Your letter ~君からもらった宝物~
「お待たせしました。」
「いえいえ。」
読書中の夏川先生に声をかけた。
「どこいきます?」
「考えたんですけど、うちに来ませんか?」
「え?」
「簡単なものでよければの話ですけど」
独身女性の家に独身男性が行くのはどうなのか?
「あ、私彼氏とかいないので気にしないで下さい。」
「…じゃあお邪魔します。」
俺は夏川先生の自宅にお邪魔して、相談にのってもらうことになった。
「狭くて汚いですけどどうぞ。」
病院から徒歩10分のところにあるデザイナーズマンション。
言葉とは裏腹にきちんと整理されていた。
「ちょっと待ってて下さいね!」
夏川先生はキッチンから言った。