拝啓、マリア様



目を覚ますと
ベッドの上にいた。

あぁ あの人は夢の中の人か…

安心して喉が乾いた。

まだ起床時間より1時間早い。

スヤスヤみんなが眠る中

僕は台所へ向かった。



シスター
『ギルバート 元気にしているの?』




『えぇ シスター。
貴女達のおかげですよ。』




神父様
『ギル きみはよくやった。
さぁ ここに腰をかけて
少し話そう。』



神父様とシスター
そして ギルバートなる人が
話をしていた。



気のドアを少し開け
様子を伺うとそこには
昨日の男が立っていた。

すぐこちらの気配に気づき
ドアを開けられた。



ギルバート
『やあ』



昨日の事などなかったかのように
手招きする。



僕は神父様の元へ走り
服にしがみついた。



神父様
『おはようエイミー
少し早いんじゃないか?』



優しい神父様の笑顔。

シスターもクスリと笑った。



シスター
『悪い夢でも見た?』



シスターは僕の頭をなでた。



それをただ見つめる昨日の男。



ギルバート
『エイミー おはよう』



「神父様!この男は…!」



神父様
『エイミー こちらは
この教会で君のように育った
ギルバートだよ。』



「悪魔のような…人ですが」



シスター
『エイミー?悪魔だなんて』



またシスターは笑った。



ギルバート
『神父様
この少年を引き取りたい。
城に一人は寂しくて。』



「いやだ!こんな男!」



するとその男は気づかれないように
僕にだけニヤリと笑った。



ゾゾッと背筋が凍る。
喋るな と言われてるようだった。

そこからはその男の
思い通りだった。


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