拝啓、マリア様
ああ そんな…
ゴクリと 唾を飲む
ギルと神父様は
親しげに会話をしているようだ
目を離せずに僕は2人を見つめる
ギルがこっちを見ても
僕は目をそらせずにいた
その時だった。
ギルと神父様はキスをしたのだ
月の光を浴びながら
唇を重ねたその影は
悪魔と悪魔でもなんだか
ドキドキしてしまった。
と 油断してしまった
急に風が吹き窓がガタンと音を立てた
耳元でヒヒッという
ギルの笑い声が聞こえた。
僕は恐る恐る目を開く
ギルが目の前でいそうな気がして。
だけど目を開けると
もう日が登り 朝だった。
シスター
『エイミー?起きてる?』
シスターは僕に笑いかけ
頭をつんっとつつく
シスター
『ねぼすけさん
ギルはもう荷物を運んで行ったわよ
エイミーも早く
着替えてご飯食べなさい』
「はい…」
そうだ…今日は引越しだ…
がっかりしかながら
着替えようとしてると
シスターがまた戻ってきた
エイミー
『そうだ。今日からしばらく
会えないんだから マリア様に
御挨拶しなさいよ』
僕は頷いた。