気づいてくれよ。
そして、俺と舞花は最後に観覧車に乗った。隆太らも乗ってる。


乗り始めてしばらくは沈黙。すげー緊張する。断られるの怖いな。でも、思い切っていこう。


4分の1ぐらいが来て、俺が口を開いた。

「舞花、転校してきてくれてありがとう。おかげで俺は学校が楽しくなった。」

「私、何か、した、、?」

俺は続ける。

「俺は女が嫌いだった。けど舞花だけは違うよーに見えた。」

「え?」

「初めてみた時に、舞花を守りたい、そばにいたい。って思うようになった。」

「あ、ありが、とう。」

「気づいてくれよ。舞花。」

「な、なにを、?」

「そこまで言わせるのかよ。一回しか言わねーからちゃんと聞いとけよ。」


観覧車はとうとうてっぺんへ。


「俺は舞花と出会ってから、舞花のことしか見てない。舞花をはやく俺のもんにしたかった。気づいてくれよ。」

「う、うん。」

「出会ったときから、ずっと舞花が好きだった。一目惚れした。」

「え?わ、たし?」

「俺と付き合ってください。」


やっと言えた。ずっと言えなかった俺の気持ち。いい加減気づいてくれよ。


「私も、気、になっ、てまし、た。杏蘭が風邪、ひいたとき、杏蘭を守りたいって。思った。。私で、よければ、よろしく、お願い、しま、す、!♡」


嘘だろ。舞花も好きだったって。


「これから彼女として、よろしくな」

「は、はい!」

「まぁ、お前に拒否権なかったんだけどな。」

「杏蘭と一緒にこれからもいたいな」


俺、もう重症。そーゆーこと普通にゆーなよ。


「俺が離さねーよ。目、つぶって。」

「目、開けていーょ。」


「わぁー。こんなの、初めて。ありがとう。杏蘭。」

「いーえ。ずっとハメとけよ。俺とお揃い♡」

俺は指輪をハメた。


そして観覧車を降りた。
< 36 / 60 >

この作品をシェア

pagetop