悪魔に恋わずらい

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その日以来、累くんは私に対して異常な執着心を見せ始めた。

「石崎さん」

「累くん……。わざわざ迎えに来なくてもいいって言ってるでしょう」

「ひとりで登下校なんて危ないでしょう。あ、荷物持つね」

朝、夕方の送り迎えはもちろん。偶然を装って外出先に現れることもしばしばだった。

一番困ったのは所用で男子に話しかけられた時である。

「僕に黙って石崎さんに話しかけていいと思ってるの?」

「累くんっ!!」

「いてっ!!」

「むやみやたらに喧嘩を売らない!!」

累くんは誰彼かまわず、喧嘩腰で応対するものだからいつも大騒ぎ。その逆も然りだ。

あの頃の私は累くんの起こすトラブルを解決しようと走り回ってばかりいたように思える。


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